林勇気 個展「君はいつだって世界の入り口を探していた」

#その他の活動#単年事業
 

おおさか創造千島財団は、映像作家・林勇気の過去最大規模の個展
「君はいつだって世界の入り口を探していた」を2022年9月8日(木)から19日(月・祝)までクリエイ
ティブセンター大阪(名村造船所大阪工場跡地)にて開催いたします。

林勇気は、1997年より自身で撮影した写真を用いた映像作品の制作を始め、国内外の美術展や映画祭に出品してきました。近年は兵庫県立美術館への作品収蔵、大阪中之島美術館の開館記念プロジェクトへの参加など注目を集めています。2020年には当財団が運営する北加賀屋のシェアスタジオSuper Studio Kitakagaya(SSK)に拠点を移し、制作に取り組んでいます。

本展覧会では、過去作品のほか、林にとって身近な場所となった北加賀屋での経験を題材とする新作映像5点を発表いたします。会場は、かつて「造船のまち」として栄えた北加賀屋を象徴する旧名村造船所大阪工場跡地です。日常生活で目にするオブジェクトを用いながらも、どこか異世界を感じさせる林の映像作品を通じて、一人のアーティストのまなざしと、北加賀屋というまちが紡いできた時間の重なり合いを感じとっていただければ幸いです。


■林勇気 プロフィール■

撮影:木奥恵三

映像作家。1976年京都府生まれ。膨大な量の写真をコンピューターに取り込み、切り抜き重ね合わせることでアニメーションを制作。自ら撮影した写真のほか、人々から提供された写真やインタビューを素材とした制作により、デジタル・メディアやインターネットを介して行われる現代的なコミュニケーションや記憶のあり方を問い直す。 近年は他領域とのコラボレーションや、ワークショップを通しての作品制作も多数試み、映像が内包する拡張性や協働的な側面について模索している。


■トークゲスト プロフィール■

松谷容作(9月10日(土)登壇)

追手門学院大学社会学部教授。専門は美学・芸術学、映像メディア論、視覚文化研究。感性論的転回以降のアート実践、科学技術とアート、環境の関係、様々な生物や事物に共通する感性のあり方などを研究している。著作として『クリティカル・ワード メディア論』(共著、フィルムアート社、2021年)、『スクリーン・スタディーズ』(共著、東京大学出版会、2019年)、論文として「土とアート」(『國學院大學紀要、2022年)、Living Images, Inert Humans: Vitality of the Images Appearing in Chromatophony and A Wave(共著、The proceedings of The Sixth Transdisciplinary Imaging Conference: Dark Eden, 2021)、翻訳書にトム・ガニング『映像が動き出すとき』(共訳、みすず書房、2021年)、ロージ・ブライドッティ『ポストヒューマン』(共訳、フィルムアート社、2019年)などがある。

小林公(9月17日(土)登壇)

兵庫県立美術館学芸員。1976 年、神奈川県に生まれる。2004 年より現職。これまでに企画・担当した展覧会は「李禹煥」(2022)、「富野由悠季の世界」(2019)、「Oh!マツリ☆ゴト 昭和・平成のヒーロー&ピーポー」(2019)、「県美プレミアム Back to 1918: 10年ひとむかしと人は言う」(2018)、「アドルフ・ヴェルフリ展」(2016)、「美術の中のかたち―手で見る造形:横山裕一 これがそれだが ふれてみよ」(2014)、「ポンピドゥー・センター・コレクション フルーツ・オブ・パッション」(2014)、「レジェンド・オブ・メカデ ザイン 超・大河原邦男展」(2013)、「安井仲治の位置」 (2011)、「チャンネル 1 林勇気展:あること being/something」 (2011)、「美術の中のかたち―手で見る造形:山村幸則 手 ヂカラ 目ヂカラ 心のチカラ」(2007)、「安井仲治―僕はこんな美しいものを見た―」(2005)など。館外の企画では2013年に始まる「i want you あなたがほしい」(あまらぶアートラボA-Lab(尼崎、2018)、Weltkunstzimmer(デュッセルドルフ、2013)ほか)に参加。

木坂葵(9月18日(日)登壇)

おおさか創造千島財団 事務局長。2016年千島土地株式会社入社、2019年より現職。レジデンスプログラムin Paris、Super Studio Kitakagaya企画運営、壁画などのアートプログラムを担当。京都のギャラリーニュートロンで2008年に初めて林さんの作品を鑑賞&レビューを執筆。以来、林さん作品ウォッチャー。

開催風景

撮影:麥生田兵吾

OUTLINE

関連URL
林勇気ウェブサイト
関連ドキュメント
プレスリリース(1MB)
補足
林勇気「君はいつだって世界の入り口を探していた」

会期:2022年9月8日(木)~11(日)、 15(木)~19日(月・祝)
※9月19日は台風の影響で休場しました
会場:クリエイティブセンター大阪(名村造船所大阪工場跡地)
時間:12:00~18:00
※本展の演出として、開館後に順次、映像機器を立ち上げ、30分ほどで全展示作品をご覧いただけるようになります。また閉館30分前より徐々に機器の電源を落とし、最後は蝋燭の灯火のみの中で皆様と余韻を共有します。
入場:無料
主催:一般財団法人 おおさか創造千島財団
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団、公益財団法人花王芸術・科学財団、公益財団法人野村財団
協力:千島土地株式会社、株式会社名村造船所、Gallery PARC

[関連プログラム]
林勇気の制作場所であるSuper Studio Kitakagaya(SSK)にて、ゲストを迎えたトークを行います。
日程:9月10日(土) / 松谷容作(追手門学院大学 社会学部教授)
9月17日(土) / 小林公(兵庫県立美術館 学芸員)
9月18日(日) / 木坂葵(おおさか創造千島財団 事務局長)
時間:18:30~19:30 ※予約不要、無料
会場:Super Studio Kitakagaya(SSK)(大阪市住之江区北加賀屋5-4-64)

Pick up Project