2024年度公募助成選考結果を公開しました。
採択者一覧は「助成事業アーカイブ」をご覧ください。

｜総評｜

2024年度公募助成に対して、「創造活動助成for U30」は26件、「スペース助成」は33件、「創造的場づくり助成」の「A.大阪府内の創造拠点形成・活動支援助成」は26件、「B.ネットワーキング助成」は22件、合計107件の申請がありました。昨年に比べ多くの申請をいただいたことに感謝申し上げます。

「創造活動助成for U30」や「創造的場づくり助成」では、コロナ禍を経て大阪で新たな創造拠点が多数生まれていることを背景とした、拠点形成・活動支援にかかる申請の増加が見られました。今回採択した申請活動についても大阪及び関西を拠点とする申請者が多く、厳しい状況を乗り越えてきた関西の芸術・文化活動が結実したものと言えます。一方で、大阪府内でも創造活動が特に活発な一部の地域からの申請が集中する傾向にあり、今後大阪府内の多様な地域からの申請が期待されます。

申請書については、実施内容が明確で実現性を十分に読み取ることができるものがある一方で、申請書類を書くことに不慣れであるがゆえに、記述が十分でないものや具体性に欠けるように見受けられるもの、選考のポイントに合致しないものも目立ちました。当財団では、申請の受付期間中に個別相談や出張相談会も実施しているため、こういった機会を利用しながらアピール力の高い申請書の作成につなげていただきたいと考えております。

また、いずれの申請書についても申請活動を綿密に計画していることが推察される一方で、企画の独創性や、社会との接続について一層踏み込んだ内容を期待する意見もありました。特に「スペース助成」については、クリエイティブセンター大阪（CCO）の広さだけにとらわれることなく、CCOの持つ魅力と申請者の表現の特徴を生かした挑戦的な企画を歓迎したいという声がありました。

大阪・関西の文化芸術をめぐる状況が大きく変わるなか、独自の視点を持つ活動や創造環境の向上に継続的に取り組む申請者の皆様に敬意を表するとともに、当財団としては、今必要とされる支援を見極め、より一層助成事業に力を入れてまいります。