2022年度公募助成 選考結果のお知らせ
2022年度助成選考結果を当財団HPにて公開しました。
採択者一覧は「助成事業アーカイブ」をご覧ください。
|総評|
2022年度公募助成に対して、「創造活動助成for U30」は22件、「スペース助成」は11件、「創造的場づくり助成」の「A.大阪府内の創造拠点助成」は9件、「B.ネットワーキング助成」は19件、合計61件の申請がありました。
「創造活動助成for U30」の選考では、大阪で活動する若手を育成するという趣旨のもと、<大阪の魅力向上への貢献性><独創性><実現性><波及効果><助成の必要性>の観点から審査を行い、3件を選出しました。「スペース助成」の選考では、上記に加え、造船所跡地というスペースの魅力を引き出す実験的な活動かを加味して1件を選出しました。そして「創造的場づくり助成」の選考では、分野における潜在的ニーズに応え、他者の賛同が見込める活動かどうかを考慮し、5件(「大阪府内の創造拠点助成」1件、「ネットワーキング助成」4件)を選出しました。
本年は、舞台芸術関連の申請が最多となり、次いで複数のジャンルをまたがった複合型、美術、音楽、文芸、教育、工芸、デザイン、映画といった、幅広い活動分野から申請がありました。特に例年に比べて、芸術系ではない学部の学生や大学を卒業して間もない若年層からの申請が増加しました。積極的に情報を収集し、申請していただいたことを嬉しく感じるとともに、今回惜しくも採択にいたらなかった方々も、企画をブラッシュアップしてチャレンジを続けてほしいと思います。当財団では、定期的に個別相談会を実施していますので、気軽にご利用下さい。
また、芸術活動に携わる関係者の労働環境や、セクハラ・パワハラといった社会課題に対して当事者意識を持ち、是正しようとする内容も今回の申請で目立ちました。選考委員の間では、社会問題に立ち向かおうとする態度を評価する一方、そのために、肝心の申請活動自体の社会的意義や、申請者自身の創造への熱意が薄れてしまうことは残念、という意見がありました。次に申請を検討される際は、クリエイティブな発想を広げ、アイディアの魅力をアピールすることを意識して、申請書を書いてみて下さい。
2021年度もコロナ禍に翻弄された1年でしたが、申請書を通じて、活動の継続・発展に向かって試行錯誤を続ける申請者それぞれの姿を、見て取ることができました。この数年の間で、文化芸術やその関係者がおかれる状況は変わり続けています。当財団としては、今必要とされる支援を見極め、いただいた声や意見を今後の助成事業に反映させていきたいと思います。