MASK参画アーティスト持田敦子氏が「TERRADA ART AWARD 2021 片岡真実賞」を受賞しました

RRADA ART AWARD 2021 授賞式の様子

持田敦子《Steps》

MASK参画アーティスト 持田敦子さんが、「TERRADA ART AWARD 2021」にて、1346組の応募の中からファイナリスト(5組)に選出され、ファイナリストが新作を発表する「TERRADA ART AWARD 2021ファイナリスト展」にて、「片岡真実賞」(片岡氏:森美術館 館長、国際芸術祭「あいち2022」芸術監督)を受賞しました。

本受賞作《Steps》は、北加賀屋を拠点とするdot architects協力のもと制作され、Open Storage 2021会期中MASKにて試作もされた作品です。北加賀屋での活動が、全国に、そして世界に広がっていく一助となることを願い、今後も応援して参ります。

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片岡真実氏コメント
持田敦子は、都市景観の一部でもある工事現場の単管パイプと木材で、行き先の不確定な、いわば無用の螺旋階段をインスタレーションとして構成した。とりわけ3D曲げパイプによる構造は工業素材を立体作品へと転換させるための中心的役割を果たしている。彼女がこれまで既存の建築物に介入してきた仕事は、1970年代に家を切断したゴードン・マッタ=クラークを連想させるが、今回の寺田倉庫の空間では、周囲のコンクリート壁や配管などとも一体化し、収納された倉庫内で成長し続ける有機的な螺旋階段となった。芸術をオンラインで体験することの可能性と限界も見えてきたこの時期、空間に果敢に挑戦した持田の作品は、その不確実性や非生産性も含めて、今日的体験をもたらすだろう。

持田敦子氏コメント
このたび、片岡真実賞をいただくことになり、大変光栄に思います。今回の作品は私にとって新たな手法を用いたこともあり、難しい場面も多々ありましたが、展覧会のオープンまでこぎつけられてほっとしています。ぜひ多くの方に、足元や頭上に注意を払いながら、作品鑑賞を楽しんでいただきたいと思います。
今回の作品制作で、設計だけでなく現場を取り仕切っていただいたdot architects土井亘さん、鉄加工から施工まで、いつも楽しみながら現場を盛り上げてくださったAtelier Tuaregの皆さん、イレギュラーな注文にもフレキシブルに対応していただいた株式会社スタックさん、そしてさまざまな面で制作をサポートしてくださった一般財団法人おおさか創造千島財団の方々に改めて感謝を申し上げます。